人材関連コラム
2026年06月17日

目次
「はたらこねっとは派遣会社が求人を出す場所であって、事業会社が直雇用の募集を出すところではない」
もしそう考えているなら、それは2025年の採用市場における大きな誤解です。
確かにはたらこねっとは、その名称からも分かる通り「派遣の仕事」をメインに成長してきました。しかし現在、その実態は劇的に変化しています。
運営元であるディップ株式会社は、数年前から正社員・契約社員・パートといった「直接雇用(直雇用)」の求人掲載を強力に推進しており、経験者向けの直雇用求人を扱う主要サイトの一つとなっています。
その背景には、求職者(派遣スタッフ)側の心理変化があります。
2020年以降の不安定な社会情勢を経て、派遣スタッフの間では「今のスキルを活かせるなら、派遣よりも安定した直雇用(正社員・契約社員)に切り替えたい」というニーズが爆発的に高まりました。
「はたらこねっと」を見ているユーザーは、もともと派遣で専門スキルを磨いてきた人たちです。彼らは「いきなり知らない職種に挑戦する」よりも、「今の事務スキルや製造スキルを活かして、もっと腰を据えて働きたい」と願っています。
大手転職サイトが「キャリアチェンジ」や「未経験からの挑戦」を謳い、若手を集める一方で、はたらこねっとは「今の職種を続けたいが、雇用形態は安定させたい」という、中小企業が求める即戦力層を多く抱えています。
現在、はたらこねっとに掲載されている求人の多くは依然として派遣会社によるものです。
しかし、ここが重要なポイントです。
求人一覧で「派遣社員(時給1,600円)」と「正社員(月給25万円+賞与)」が並んでいれば、求職者は直雇用を選ぶ可能性が高まります。
派遣会社はマージンを取るために、時給を抑制せざるを得ません。一方で、上記の会社はマージン分を給与に上乗せして提示することができます。
「同じ仕事なら、派遣より直雇用の方が安心だし、実質的な待遇も良い」。
この、派遣会社には真似できない「直雇用ならではの優位性」を武器に戦えるのが、はたらこねっとという場なのです。
「大手転職サイトに載せても、教育の手間がかかる若手しか来ない。かといってハローワークではスキルが不安だ……」
担当者が抱えるこの悩み。解決の鍵は、はたらこねっとが持つ「高い経験者比率」にあります。
国内の主要な転職媒体と比較しても、はたらこねっとは「ミドル層・経験者」の密度が極めて高いのが特徴です。その理由を、3つのデータで紐解いてみましょう。
大手転職サイト(リクナビNEXTやマイナビ転職など)のメインユーザーは、20代〜30代前半です。彼らはポテンシャル(可能性)はありますが、中小企業の現場が求める「明日から電話対応ができ、PC入力も完璧な事務職」や「フォークリフトを自在に操れる現場職」といった期待には、なかなか応えられません。
それに対し、はたらこねっとの年齢層は以下の通りです。
●30代以下:44%
●40代以上:56%(40代:29%、50代以上:27%)
※
株式会社ONE / ディップ株式会社調べ
つまり、利用者の半分以上が、社会人経験を20年以上積んできたベテラン層なのです。
「派遣サイト」であることは、実は企業にとって強力なフィルターになります。
なぜなら、派遣会社に登録して仕事を得るためには、一定以上のスキル(実務経験)が不可欠だからです。
事務職を募集した場合、大手サイトなら「接客業しか経験がないが、事務に挑戦したい24歳」が来ますが、はたらこねっとには「派遣で10年間、商社の一般事務をこなしてきた42歳」が応募してくることも期待できます。
派遣で働いてきた人たちは、短期間で新しい環境に慣れ、業務を吸収する能力に長けています。
「前の会社ではこうだった」というこだわりが強すぎることなく、派遣先ごとのルールに柔軟に合わせてきた経験があるため、直雇用として採用した後も、会社の文化にスムーズに馴染んでくれる可能性が高いのです。
経営陣からコスト削減を求められる場面で、判断材料になるのは感覚ではなく数字です。派遣社員を使い続けた場合の支出構造と、はたらこねっとを使って直雇用に切り替えた場合のコストを並べると、見え方は大きく変わります。
派遣会社に支払い続けている費用が、自社にとってどの部分で負担になっているのか。また、採用媒体を使った直雇用に切り替えると、どの程度キャッシュフローが変わるのか。
具体的な数値を使ってシミュレーションします。
まず、派遣会社に支払う「派遣料金」の内訳を整理します。
一般的に、派遣料金のうち派遣会社のマージン率は20〜30%前後とされ、職種や需給状況によっては30%を超えるケースも見られます。仮に時給2,000円のスタッフであれば、マージン部分はおおよそ400〜600円程度、条件によってはそれ以上になります。
このマージンには、派遣会社が負担する社会保険料(事業主負担分)や有給休暇費用、募集・教育コスト、管理部門の人件費などが含まれます。つまり、マージンのすべてが派遣会社の利益になるわけではありません。
ただし、発注側から見ると、これらのコストは派遣料金として毎月固定的に支払い続ける形になります。長期的に同じ人材を使い続ける場合、この構造が人件費を押し上げる要因になりやすい点は押さえておく必要があります。
あくまで一例ですが、派遣と直雇用を想定し、一般事務職を1名・1年間稼働させた場合のコストを比較します。
派遣と直雇用のコスト構造比較(年間)
| 比較項目 | 派遣社員(時給3,000円※マージン含む) | はたらこねっと採用(月給28万円) |
|---|---|---|
| 月額給与・支払額 | 450,000円(150h稼働想定) | 280,000円(直雇用) |
| 社会保険料(会社負担) | 0円(派遣料金に含まれる) | 42,000円(給与の約15%) |
| 賞与(年間2ヶ月分想定) | 0円 | 560,000円 |
| 年間人件費合計 | 5,400,000円 | 4,424,000円 |
| 初期採用コスト(掲載費) | 0円 | 250,000円(はたらこねっと掲載) |
| 【初年度】総コスト | 5,400,000円 | 4,674,000円 |
| 【2年目以降】総コスト | 5,400,000円 | 4,424,000円 |
この条件では、初年度の差額は約72万円、2年目以降は年間で約98万円の差になります。掲載費は初年度のみ発生するため、2年目以降は人件費構造の違いがそのまま差として表れます。
はたらこねっとの掲載費は、プランやエリアによって金額が異なりますが、仮に25万円前後とします。この金額を、派遣利用によって生じている差額と比較すると、回収までの期間は長くありません。
先ほどのモデルでは、派遣と直雇用の年間差額が約98万円です。単純計算すると、掲載費は数ヶ月分のコスト差で相殺され、その後は人件費の差が継続して積み上がります。
派遣を継続するか、直雇用に切り替えるかは、単なる採用手法の違いではありません。同じ人材を一定期間以上使う前提であれば、人件費の構造そのものを見直す判断になります。
派遣会社からの値上げ通告は、見方を変えれば「自社の採用力を見直す絶好のチャンス」です。
派遣会社に毎月高いマージンを払い続け、値上げに怯える日々を過ごすのか。それとも、はたらこねっとという「経験者層が多い媒体」を活用し、自社でコントロールできる持続可能な採用体制を築くのか。
どちらが会社にとって正しい選択かは、もうお分かりのはずです。
とはいえ、初めての媒体掲載には不安も伴うでしょう。「どのプランが自社に最適か」「派遣から切り替える際のリスクはないか」。そうした悩みは、プロの知恵を借りるのが一番の近道です。
採用活動は、プロと二人三脚で進めるのが、実は最もコストパフォーマンスが良いのです。
まずは、今の派遣コストとはたらこねっとの掲載費を具体的に比べることから始めませんか?私たちヒューマンワークが、御社のための「脱・派遣」診断をお手伝いします。
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