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2026年08月05日

運行管理の仕事が「きつい」5つの理由と限界を救う処方箋|2024年問題対応

運行管理の仕事が「きつい」5つの理由と限界を救う処方箋|2024年問題対応

目次

  1. 運行管理の仕事とは?「きつい」と言われる構造的背景​
  2. なぜ今、運行管理の「きつさ」が加速しているのか(2024年問題の衝撃)​
  3. 精神論で終わらせない。現場を救う「運行管理DX」の具体策​
  4. Indeedプラチナムパートナーが直言。「正直な求人票」が定着率を上げる理由​
  5. 運行管理として「生き残る」ための適性とキャリアパス​
  6. 運行管理の仕事に関するよくある質問(FAQ)
  7. まとめ

運行管理の仕事とは?「きつい」と言われる構造的背景​

運行管理の仕事とは、一言で言えば「輸送の安全を確保するために、ヒト・モノ・時間を最適にコントロールする専門職」です。 

具体的には、道路運送法および貨物自動車運送事業法に基づき、乗務割の作成、休憩・睡眠施設の管理、ドライバーの指導監督、そして点呼による健康状態の確認など、多岐にわたる業務を遂行します。 

運行管理者が「きつい」と言われる最大の理由は、その責任の重さと業務の不規則性にあります。万が一、事故が発生すれば、運行管理者は運行管理者証の返納命令といった行政処分や、過労運転を容認していた場合には刑事責任を問われる立場にあります。 

この精神的プレッシャーに加え、24時間稼働する物流現場において、深夜・早朝を問わない対応が求められることが、肉体的な疲弊を加速させているのです。 

​◆比較表:ドライバーと運行管理者の負担構造の違い

​​比較項目​ ​​トラックドライバー​ ​​運行管理者​
​​主な負担の性質​ ​​肉体的疲労(運転・荷役)​ ​​精神的疲労(責任・判断・調整)​
​​拘束時間の傾向​ ​​運転時間・待機時間に依存​ ​​点呼時間・突発トラブルに依存​
​​対人ストレス​ ​​荷主・受取先との接点​ ​​ドライバー・経営層・荷主の板挟み​
​​法的責任​ ​​交通違反・事故の直接責任​ ​​事業停止や資格取消を含む管理責任​
​​業務の柔軟性​ ​​運転中は一人(孤独だが自由)​ ​​常に連絡対応が求められる(拘束)​

現場が悲鳴を上げているのは、単なる業務量の多さだけではありません。実は、2024年4月から施行された「改善基準告示」の改正が、運行管理者の負担をこれまでにないレベルまで押し上げているのです。 

なぜ今、運行管理の「きつさ」が加速しているのか(2024年問題の衝撃)​

2024年4月、物流業界は大きな転換点を迎えました。いわゆる「2024年問題」に伴う改善基準告示の改正です。改善基準告示の改正はドライバーの労働環境を守るためのものですが、その「守るための実務」をすべて引き受けているのが運行管理者です。 

改善基準告示の改正がもたらす「管理の緻密化」 

改正により、ドライバーの拘束時間は原則として年間3,300時間以内、1ヶ月284時間(労使協定により最大310時間)以内へと厳格化されました。また、休息期間も継続11時間以上を基本とし、継続9時間を下回ることは許されません。 

運行管理者は、これまで以上に緻密な配車計画を立てる必要があります。例えば、これまでは「あと1時間頑張れば帰ってこられる」という曖昧な判断が許されていましたが、現在は1時間の超過が法令違反に直結します。運行管理者は、常にデジタコのデータに基づいた、分単位の厳格な管理を担っているのです。 

「板挟み」の構造:荷主・経営層・ドライバーの間に立つ孤独 

運行管理者の精神を最も削るのは、関係各所との調整業務です。 

​●荷主
「急ぎの荷物だから何とかしてくれ」という無理な要求。 

​​​●経営層
「車両の稼働率を下げずに、残業代だけを減らせ」というコスト圧力。 

​●ドライバー
「このコースはきつい」「もっと稼ぎたい」という現場の不満。 

これらの相反する要求のすべてが、運行管理者の元に集約されます。特に、法令遵守を優先して仕事を断れば経営層から疎まれ、無理に詰め込めばドライバーから反発されるという、逃げ場のない孤独な戦いが運行管理者を追い詰めています。 


◎ワンポイント!

現場を見ていると、多くの運行管理者が『自分が頑張って調整すれば何とかなる』という自己犠牲の精神で動いています。しかし、2024年改正後の管理は、もはや人間の記憶や勘で対応できるレベルを超えています。記録の厳格化は、単なる事務作業の増加ではなく、判断ミスが即座に『行政処分』という経営リスクに直結することを意味します。

今、運行管理者に必要なのは根性ではなく、客観的なデータに基づく『拒否する勇気』と、改善基準告示の遵守を支える仕組みです。

精神論で終わらせない。現場を救う「運行管理DX」の具体策​

「きつい」現状を打破するためには、運行管理者の物理的な拘束時間を削るしかありません。そのための最も実効性の高い対策が、ITを活用した業務の自動化・効率化、すなわち「運行管理DX」です。 

 IT点呼・自動点呼の導入で「深夜・早朝の拘束」を物理的に削る 

運行管理者の拘束時間が長くなる最大の要因は、点呼です。早朝に出発するドライバーと、深夜に帰庫するドライバーの両方に対応しようとすれば、運行管理者の勤務時間は必然的に長くなります。 

IT点呼や自動点呼を導入することで、運行管理者の負担を軽減できます。 

​●IT点呼
遠隔地の拠点間や、車庫と事務所をモニターで繋ぎ、一人の運行管理者が離れた場所の点呼を対面と同等の精度で遂行する仕組みです。 

​​​●自動点呼
国土交通省が定める実施要領に基づき、認定を受けた機器を使用して、運行管理者が立ち会うことなくシステムが対面点呼を代替する仕組みです。所定の要件を満たせば、深夜・早朝を含む乗務前・乗務後の点呼に活用できます。 

IT点呼や自動点呼を導入することで、運行管理者がわざわざ深夜に事務所へ出勤する必要がなくなり、交代制の勤務シフトを現実的なものにできます。 

デジタコ連携による「リアルタイム労務管理」の自動化 

最新のデジタルタコグラフ(デジタコ)は、走行データだけでなく、ドライバーの作業内容や休憩時間をリアルタイムで事務所に送信します。 

デジタコのデータを管理システムと連携させれば、運行管理者が手書きで日報をチェックしたり、拘束時間を計算したりする手間がほぼ自動化され、確認作業のみに短縮されます。法令違反になりそうなドライバーがいればシステムが自動でアラートを出すため、運行管理者は「見守る」業務に集中できるようになります。

Indeedプラチナムパートナーが直言。「正直な求人票」が定着率を上げる理由​

運行管理の現場が楽にならないもう一つの理由は、慢性的な人手不足です。しかし、焦って「誰でもいいから」と採用しても、すぐに辞めてしまっては、教育コストと採用コストが無駄になるだけでなく、残された運行管理者の負担がさらに増えるという悪循環に陥ります。 

ヒューマンワークが推奨するのは、あえて「きつさ」を隠さない「RJP:現実的な仕事の事前提示」を求人票に反映させることです。 

「未経験歓迎」の甘い言葉がミスマッチと離職を招く 

求人票に「アットホームな職場です」「未経験でも丁寧に教えます」といった抽象的な良い言葉ばかりを並べていませんか? 

運行管理の仕事は、前述の通り責任が重く、不規則な仕事です。運行管理の過酷な現実を伏せて採用された人は、入社後に「こんなはずじゃなかった」と必ず離職します。 

きつさを「開示」し、守るための「仕組み」をセットで語る 

例えば、Airワーク 採用管理などを活用して、以下のように具体的に記述してみてください。 

●​NG例
シフト制で休みもしっかり取れます!

●​OK例
深夜2時の点呼対応が月に4回ほどあります。その代わり、点呼終了後の翌日は14時以降の出社とする『休息時間確保ルール』を徹底。深夜対応手当として1回3,000円を別途支給します。11時間以上の休息期間をシステムで強制的に確保しています。

このように、「何がきついのか」を明確にした上で、「会社としてどう守っているか」をセットで提示するのです。これにより、「責任ある仕事を、納得感のある環境でやりたい」という質の高い層が反応するようになります。 


ワンポイント!
求人票で『負の情報』を出すのは勇気がいります。しかし、具体的な拘束時間やトラブル対応の頻度を明記した求人の方が、入社後の定着率が圧倒的に高いのです。特に運行管理者は、真面目で責任感の強い人が向いています。そういう人は、綺麗事よりも、負の情報開示を含む『現実的な苦労と、それに対する正当な報酬・仕組み』を求めています。

運行管理として「生き残る」ための適性とキャリアパス​

今の仕事が「きつい」と感じているのは、あなたが運行管理の仕事に真剣に向き合っている証拠です。しかし、もし「自分には向いていないのではないか」と悩んでいるなら、一度以下のチェックリストを確認してみてください。 

運行管理に向いている人・向いていない人の特徴 

​◆向いている人
●感情に流されず、数字やルールに基づいて判断できる。
複数のタスクを同時並行で処理するのが苦ではない。
ドライバーの安全を守ることに、プロとしての誇りを感じられる。 

​​◆向いていない人  
 ●人のお願いを断るのが極端に苦手(NOと言えない)。
 ●
不規則な生活リズムに体がどうしても馴染まない。
 ●
責任を負うことに対して、過度な恐怖心を感じてしまう。 

「輸送安全のプロ」としての市場価値と将来性 

現在、運行管理者の資格保有者は、物流業界全体で極めて希少価値が高まっています。2024年問題を背景に、コンプライアンスを重視する大手運送会社や物流コンサルティング会社では、実務経験のある運行管理者を高待遇で迎える動きが加速しています。 

今の現場でDX化や採用改善を主導した経験は、あなたの市場価値をさらに高めます。単なる「調整役」ではなく、「物流を仕組みで変えるマネージャー」としてのキャリアが開けているのです。

運行管理の仕事に関するよくある質問(FAQ)

Q. 運行管理者の資格は、未経験でも取ったほうがいいですか? 

A. はい。
実務経験がなくても、3日間の「基礎講習」を受講すれば受験可能です。
 資格取得があることで、採用時の条件交渉が有利になり、仕事の全体像を理解する助けになります。 

Q. 運行管理者の給料相場はどのくらいですか? 

A. 地域や企業規模によりますが、月収25万〜40万円程度が一般的です。役職手当や深夜手当、資格手当によって上積みされるケースが多いです。 

Q. 精神的に限界です。辞めるべきか続けるべきかの判断基準は? 

A. 「会社が改善の意思を持っているか」が基準です。IT点呼の導入や増員の相談をしても、精神論で片付けられるような職場であれば、あなたの専門性を正当に評価してくれる別の環境を探すべきかもしれません。

まとめ

「耐える運行管理」から「変えるマネジメント」へ 

運行管理の仕事が「きつい」のは、あなたが一人で古い仕組みを支えようとしているからです。 

1.​​2024年問題の構造を理解し、無理な調整を「仕組み」で断る。
2.​​IT点呼やデジタコ連携を導入し、物理的な拘束時間を削減する。​
3.
「正直な求人票」でミスマッチを防ぎ、信頼できる仲間を増やす。 

DX化、採用改善、意識改革の3ステップを踏み出すことで、あなたの毎日は劇的に変わります。運行管理者は、物流の安全を守る「最後の砦」であり、本来は非常に誇り高い仕事です。 

この3ステップは、あなた自身の心身を守るだけでなく、次に入ってくる仲間が『ここで働けてよかった』と心から思える職場を作るための、勇気ある第一歩です。あなたがプロとして再び胸を張れる未来、そして大切な仲間と共に笑える現場を、私たちは全力でサポートします。 

「自社の運行管理体制をどう変えればいいかわからない」「定着率を上げる求人の書き方を詳しく知りたい」という方は、ぜひ一度ヒューマンワークにご相談ください。 Indeedプラチナムパートナーとしての豊富な知見と、最新の物流DXの視点から、あなたの現場に最適な解決策を無料で診断・提案させていただきます。 

参考文献
厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)」
全日本トラック協会「日本のトラック輸送産業 現状と課題 2025」 

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